蹴球魂!!!!
「晃汰ぁー!!!!行けぇーっ!!!!」

「晃ちん抜かせぇー!!!!」

「「晃汰頑張れー!!!!」」


飛鳥が、俊介が、皆が…声を張り上げて、晃汰の事を応援している。

昨日まで“体育祭とかどーでもいい”とか言ってた人でさえ、こんなにも必死になって応援している。


「晃汰…」

晃汰は、皆の期待を背に、1位を追いかけていく。


あと少し、あともう少し…!!


「っ……頑張って…!!!!」


気付くとあたしは、手に汗をかきながら、晃汰を応援していた。

1位との差は…。


あと、わずか。


ーパン パン パァンッ


「う…嘘…!!」


1位が、ゴールテープを切った。


「只今、1位のクラスがゴールしました。1位は…」


クラスの全員が、アンカーの元に集まる。


「「晃汰ーっ!!!!」」

1位でゴールテープを切ったのは、僅差だったものの、晃汰だった。


「晃ちんめっちゃ好きー!!好き好き好き好きーっ!!!!」

「うわっ!!俊介やめろ!!!!気っ持ち悪ぃ!!!!」

「「ハハハハハ!!!!」」


なんかいいな、この空気。

皆の仲が深まっていく、この感じ。


「ほら皆、閉会式行くぞ!!」

飛鳥の一言で、あたしたちは入場門へと移動した。


…優勝カップは、頂いたっ☆
< 54 / 394 >

この作品をシェア

pagetop