蹴球魂!!!!
初めて会った時、声をかけてくれたのは飛鳥だった。


“ 俺は森山 飛鳥☆飛鳥って呼んでくれぃ!!”

テンション高くてノリ良くて。


“ そんな緊張しないで!!あ、俺と話す時は敬語禁止ね??”

緊張して敬語で話していたあたしに、飛鳥はそう言ってくれた。


“ じゃあ俺ら、お互いに高校の友達第1号じゃん♪”

高校に知り合いがいなかったあたしにとって、飛鳥はありがたい存在だった。


“ じゃあ、俺も入るー♪”

あたしがサッカー部って言った途端、飛鳥はそう言って入部を決めてしまった。


「っ……うぇぇっ……」


あたしはただ泣くばかりで、他に何も出来なかった。


ごめん。

ごめん、飛鳥。


〈あたし、飛鳥の気持ちには応えられないよ…〉


飛鳥の事、好きになれなくてごめん。

飛鳥の想いに応えられなくて、ごめん。


〈でも、好きになってくれてありがとう〉


好きになってくれて、ありがとう。本当に感謝してるよ。


こんな、馬鹿で間抜けで、それでいて女の子っぽい所なんて1つも無くて…。

そんなあたしを、好きだなんて言ってくれて…



ありがとう。





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