蹴球魂!!!!
わお☆

本当に一番だ!!!!…あたし、結構凄いかも!!


「唯斗先輩は、ちょっとスランプぎみだね…」

寂しそうな胡桃の視線を追って、唯斗先輩のほうを見る。


ーガンッ


唯斗先輩の放ったボールは、惜しくもゴールポストに弾かれた。

「っ…!!またバツだ……」

呟くような、弱々しい胡桃の声。それだけ好きって事だよね…。


「きっと、テスト期間で体が衰えちゃっただけだよ!!すぐスランプなんて脱出出来るって☆」

「うん…そうだよね!!!!私がヘコんでても意味ないし!!」

「そうそう!!ポジティブに考えなきゃ☆」


恋愛初心者のクセに、偉そうな事を言うあたし。

もし…もしも晃汰が唯斗先輩のようにスランプだったら…。


きっとあたしまで駄目になっちゃう。


あたしの言葉ですぐ元気を取り戻した胡桃は、やっぱり強いね。

…本当、羨ましいよ。


「円ちゃーん!!」

「あ、大輔先輩」

「ほら、呼ばれてるから行っといでー♪」

「うん!!行ってきます☆」


大輔先輩のもとに向かうと、1年生のほとんどが集まっていた。

…何だろう??


「お前ら…テストどうだった??」

その言葉に、石のように固まる1年生。

「テスト、追試クリア出来ない奴は期末まで部活禁止だから」


…は、はい??


「ま、明後日には一斉にテスト返却されるから…万が一追試になっても諦めるなよ??」
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