MY FRIEND【完】
「あのね・・・お父さんの転勤が急に決まっちゃってね…。司には学校もあるし、ここに残りたかったら残ってもいいのよ?」
吃驚した。
ずっと…ずっと、このままだと思ってたから。
「ホントなの…?お父さん」
「あぁ…。司には迷惑を掛けるから、残りたかったら残ってもいいんだ。どうする?」
「い…行く…!!あたし、お母さん達と一緒に行くよ!!!」
嬉しくて嬉しくて、つい大声で言ってしまった。
「ホントに行くのか?友達と離ればなれになるぞ?」
「いいの!!」
友達なんていないし。
逆に離れたい…
「じゃぁ、来週引越しだから準備しとけよ?」
「うん!!」
部屋に戻るとあたしは、嬉し涙を流した。
もうこの苦しみから離れられると思うと、凄く嬉しかった。
一筋の光が見えた気がした―――――…