君と僕との約束
▽1.約束を果たしに(仮)



赤い血で染まったカーペットの上に秋吉は息絶えていた。



目の前の光景に目眩がしそうになる。



秋吉が亡くなった。



その事実を受け止める余裕はなく、横たわる親友から目を反らした。



部屋の片隅で震えている桜田さんが目に入った。



そうだ、僕は桜田さんに呼び出されたんだ。



桜田さんに近寄ると、彼女の身体がビクリとした。



「桜田さん。大、丈夫?」



できるだけ優しく問い掛ける。



ゆっくりと顔をあげた桜田さんの表情は青ざめていた。



「警察には連絡した?」



彼女は首をふる。



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