君と僕との約束



秋吉は予期していたんだ。



自分が殺されることを。



そして、桜田さんを僕に託した。



「桜田さん。とりあえず、話を聞かせてほしい。」



守らなければ、桜田さんを。



秋吉からの最後の頼みだから。



「僕が桜田さんを守るから。」



「え?」



「秋吉と約束したんだ。」



「………ダメ!!」



桜田さんは必死に首をふる。



「本郷君はダメ。私、一人でも大丈夫だから。」



「大丈夫じゃないよ。桜田さんは女の子なんだよ?もし、犯人が男でこうやって捕まれたらにげれないだろ。」



わからせる為に細い腕を強めに掴んだ。
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