あなたの思いは何ですか?
外は清々しいほど晴れていた

でも今の私にはただ虚しく映った

大切な人を2人も失った

違う最初から何も無かったんだ

そう思ってもただ悲しいだけだった

向かうはフェンスの先

足はよろよろと向かう


「さっきぶりぃ!

 ってか何してんのー?」


ふいに明るい声が静寂を切り裂く

振り返るとそこには

さっき水姫の病室に来たチャラい男の人だった


「無視?

 つれないなぁ」


この人めんどくさい・・・


「何の用ですか・・・?」


早く何処かへ行って欲しいのに


「単刀直入に聞くけどさぁ

 キミ、水姫の何なの?」


その一言で私の思考回路は0になる

何でそんな事聞くの?

もう嫌だよ・・・・

自然と涙が溢れる


「えっ!?

 どうしたのさぁ!」


「何でも・・・・無いです・・・」


必死で涙を止めようとするけど

やっぱり涙は止まってはくれなかった


「何でも無い訳ないじゃん

 俺でよかったら聞くけど?」


何で・・・?


「何で初めて会った人にそんな事言うんですか・・・!」


もうほっといてよ・・・!


「キミが辛そうだから・・・

 心配になったから・・・」


・・・・はっ!?


「って水姫に言われてさー

 何か僕が行ったらまた傷つけてしまうー

 とか言ってた気がするかもねー」


それこそ意味分かんない・・・

何で水姫が・・・?

忘れたくせに・・・・


*
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