あなたの思いは何ですか?
「千咲!

 おはよ!」


「あ、あーちゃん!

 おはよ!」


教室に入るとすでにあーちゃんはきていた

彰君は・・・・

来てる・・・・

でもすぐに私を避けるように教室をでていった

やっぱり前みたいにはいかないよね・・・

そんなのむしがよすぎるよね・・・


「仕方ないよ千咲・・・

 それより!

 勉強の方ははかどってる?

 噂のイケメン先生は?」


あーちゃんは気を使ってくれたのか

話題を変えてくれたけど

そこにも触れちゃいけないよ・・・


「あのね・・・

 水姫、記憶喪失なの・・・」


私は洸太郎さんの事も話した

話してる途中私は何て幸せなんだろうって思った

何でも聞いてくれる親友がここにいる

私はひとりぼっちじゃないよね・・・

今はただそう思いたかった

そう思ってないと

自分が壊れちゃいそうで恐かった


「で、千咲はどうしたいの?」


どうしたい・・・?

どうしたらいいんだろう・・・


「水姫の記憶が早く戻るように手伝いたい」


何が出来るかわからないけど

自分に出来る事をしたい


「それなら、今日もお見舞いに行きけばいいじゃない」


そう簡単に言うけどね

それが出来ないんだよ・・・


「友達の彼女がお見舞いに来るっておかしいでしょ?」


そんな勇気もないし・・・


「でも、早く戻ってほしいんでしょ?」


私はうなずくしかなかった


*
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