【短】恋ごころ
「ま、明日美もさー、いい男みつけなよー」
「……」
「世の中にはロクでもない男が、うじゃうじゃ居るからさ」
「……」
「最後に惨めになんのは女のあたし達なんだから!!」
「……」
「ま、女が悪いって訳でもないけどさ、慎重に選べって事だよ」
“まったく”って感じで沙耶はため息を吐き捨て紙パックのレモンティーを口に含む。
一瞬にして心がどんよりとした。
まぁ、沙耶が言ってる事は多少あってるカモだけど…
だけど…
やっぱ聞くと、しっくりこなかった。
でも、やっぱしこれじゃダメって思う。こんな関係あたしは嫌だ。あたしの気持ちがタクヤに向いてても、タクヤはあたしには向いてないんだから。
だからといって身体の関係だけなんて、あたしが惨めすぎるよ。
そろそろ、もう潮時か…