隣のナイト幼なじみはヤンキー
リキの手が、あたしの後ろ髪をゆっくりとなでる。


ドキドキ……。


けど、すぐに体を離された。


……あれっ!?


「飯……」


出たっ!!ピザ、ピザだよ。


あたしはすかさず、ピザのちらしをポケットから探った。


「花梨、飯どーする?家になんて言ってきた?」


「今日ね、ママが旅行中なの。で、パパには……友達んちに泊まるってメールした」


「友達って?」


「とっ、友達じゃないけど……。パパにはそう言ってみた。リキんち泊まるとか、言えないし……」


そしたら、リキがニヤリと笑った。







「へぇ……ウチに泊まんの?」


えぇっ!?


朝まで……って言ったの、リキのくせに!


やっぱり冗談だったんだ?


かあぁ~って赤くなってると、リキはあたしの体を引き寄せ、ギュッと抱きしめてきた。


「……いーよ。泊めてやる」


ううっ、なんかあたしからお願いしたみたいなんだけど。


けど、幸せ……。



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