隣のナイト幼なじみはヤンキー
状況が理解できずにパニクるあたし。


なに、この状態は。


「いってーな……」


唾を吐き捨て、ゆっくりと立ち上がるリキ。


さっき泥棒だと思ったのは桜太で、リキに蹴られて相当辛いみたいで、顔をしかめたまま、庭に転がっていた。


「パパっ、なんでリキを殴ったの!?ひどい!」


「花梨、帰るぞ」


パパはあたしの腕をグッと掴んで、無理やり引っ張ろうとする。


「イヤっ!」


「友達の所に泊まるって嘘ついて……リキくんとなにやってた?」


「それは……」


「リキくんも、軽率に花梨を誘惑するのは、やめてくれ」


軽率?違うよ……あたしたち、好き同士だもん。


どうして、ダメなの?


お互い好きなのに、触れ合ったら……いけないの?


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