隣のナイト幼なじみはヤンキー
「ママ、ケーキ食べたかっただろうなぁ~」


「今頃、ばーちゃんとウマい懐石料理でも食ってんだろ」


「せっかく家族でお祝いしよーと思ってたのにね!」


「花梨だって忘れてたくせに、よく言うよ……」


パパはフッと笑うと、あたしのおでこをツンと小突いた。






「ヘヘッ……。パパ、怒ってないの?ママのこと」


あんなメモだけ置いて、今日から突然旅行に行くとか、ありえないよ。


「まぁ、ちょっと寂しいけどな。ママは一番楽しい時期に、必死に子育てしてたからな。今は大目に見てやろーかと思ってる」


「あたしが産まれた……から?」


「そ。高3で産んで、周りの友達がおしゃれして飲み会だ、合コンだで楽しんでるとき、花梨のためだけに頑張ってたよ」


「そうなの……?」


今の自由奔放なママからは、想像できないよ。


「だから……花梨には、学生結婚とかはしてほしくないな」


えっ、そこであたしの話っ!?



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