隣のナイト幼なじみはヤンキー
「ケイ、この女どーする?」


「……こっちに、連れてこいよ」


ドキッ。


リキと同じ声が、倉庫の奥で聞こえた。


あたしはメッシュの男につれられ、歩かされる。


奥には数人の男と、ケイが……コンテナの上にあぐらをかいて座り込んでいた。


「ケイさんっ、ケンカをやめさせて!?あのままじゃ……桜太が死んじゃうっ」


ケイは口元にただ笑みを含んでいるだけで、何も答えてくれない。


「あっ、お前!こんなとこにいやがった!リーダー、すぐ連れ戻します」


派手なシャツの男が倉庫に入って来て、あたしの所まで駆けよってきた。


「ったく、噛みつきやがって……こうでもされなきゃ、わかんねぇかっ!?」


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