隣のナイト幼なじみはヤンキー
そっか。坂部さん逃げたから、あたしたち帰る方法がないんだった……。


「お前ら、どーやって帰んの?」


いきなり話を振られ、戸惑うあたし。


送って下さいとか、厚かましいかな。


「花梨、ヤバくない?だって、ヤンキーだよ……」


夢がボソボソ話してくる。


「えっ、だけどあたしの王子様だよ?」


「王子っ!?」


「あとで話したげるから……。あのー……送ってもらえたら、何でもします……あのっ、ちゃんとお礼しますから」


お金なら、ウチに帰れば貯金があるし。


ヤンキーには、とりあえず、お金だよね!?


「…………」


マスクの男は、黙ったまま、近くに停められていたバイクの方へと歩いてく。


ウソッ!


こんな所に取り残されても、困るよっ!!


あたしの王子様じゃなかったの!?



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