隣のナイト幼なじみはヤンキー
ここじゃ、騒がしくてうまく音が拾えないかもしれない。


……よし。


あたしは坂部さんのもとへ戻り、愛想笑いを振りまいた。


「坂部さん。やっぱりあたし、ドライブしたいなぁ……」


車に乗るつもりはないけど、ここよりは静かな場所に行けるはず。


坂部さんはニコッと笑うと、あたしの背中に腕をまわしてくる。


「どこでも連れてってあげるよ。それに今日は……車じゃなくて、ちゃんとホテルに行こうな?」


……ゾゾッ!


あたし……


リキとしたようなことを、この人ともいずれはするかもしれなかったんだよね。


大好きなリキと、肌を合わせて……


本当に好きな人と触れあうことが、あんなに素敵なことだって知った。


少し前のあたしは、彼氏が欲しいからって、


自分の安売りしてたなぁ……って、改めて気付かされる。


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