大嫌いだから、ね?(短編)
4
どうして、こうなっているんだろう?
二人並んで歩いている。
光くんと、私。
ぼそっと、光くんがいった。
「おまえ、歩くの、おそい」
「む」
いわれて、すぐに早足で歩き出そうとした私をあわてて、光くんがとめた。
「ちょっと、まて。
別に急いで歩けって意味じゃないから。
普段はゆっくり歩くのにーーー逃げ足だけは速いっていいたかっただけ」
「それは」
逃げ足もはやくなりますってば。
つかまったら、いじめられると思えば。
「おまえのなかで、おれってどんなやつ?」
唐突に、光くんが問いかけてきた。
二人並んで歩いている。
光くんと、私。
ぼそっと、光くんがいった。
「おまえ、歩くの、おそい」
「む」
いわれて、すぐに早足で歩き出そうとした私をあわてて、光くんがとめた。
「ちょっと、まて。
別に急いで歩けって意味じゃないから。
普段はゆっくり歩くのにーーー逃げ足だけは速いっていいたかっただけ」
「それは」
逃げ足もはやくなりますってば。
つかまったら、いじめられると思えば。
「おまえのなかで、おれってどんなやつ?」
唐突に、光くんが問いかけてきた。