大嫌いだから、ね?(短編)
あれから日々は平穏にすぎていった。
時々、光くんに会うことがあったけど、普通に言葉を交わすだけだった。
いじわるなんて少しもされなくて、やっぱり、光くんも昔のままのいじめっこじゃないんだなぁと思ったりして。
平和。
私も普通に生活するようにした。
学食にもいったし、部活はまだ決めていなかったから、先輩に誘われてまた、生徒会にはいることにした。
そこには長岡和也くんもいて、ちょっと驚いたけど。
顔合わせの会合の後、少し遅くなった帰り道。もうすぐ七時。
同じ駅で降りた長岡くんが送ってあげるっていったけど悪いので遠慮した。
でも・・・今、後悔している。
商店の多い東口と違い、西口は住宅地が広がっているから、時間によっては人通りもすくなくて・・・正直、一人歩きは怖い。
暗い。怖い。・・・やっぱり、電話して迎えに来てもらおうかな。
鞄から、高校生になったお祝いといって渡された真新しい携帯を取り出そうとしてきがついた。