大嫌いだから、ね?(短編)
 まさか、まさか、気の迷いで、うちの学校受験なんてしないよね。

 しない、よね?



 私をいじめることがいきがいと小学校のとき、公園で会ったとき、そう宣言されたこともあった。



 どうか、どうか、海老原光(ヒカル)くんが、うちの学校を受験しませんように。



 と、願っちゃったりした。



 私、福田陽菜(ヒナ)と、海老原光くんとは幼稚園の三年間おなじクラスだった。



 入園式、隣の席にすわった、瞬間、思いっきり髪の毛をひっぱられた。



 大声をあげて、泣き出す私。

 ますます、ひっぱる光くん。



 思えば、そのときが始まりだった。

 










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