本当の私、嘘の私
ドアを開けると、数人の人が話をしていた

「ねぇ、アイツ来たよ?」「うっわ、キモッ!」
「やだぁ!あんなの見たら、目が腐るって!」
「確かに言えてるー!」
「ウケるんだけどー」

分からないよ……

どうしてよ……



私が何したの?
誰か教えてよ!!



その日は1日中辛かった
雑巾投げられたり、突き飛ばされたり、教科書を破かれたり……こんな思いをしたのは初めてだった

「恵理ちゃん、どうしたの?」
川上君が心配してくれたけど、そんなのどうでもよかった



─── ─ ─
「前島さん?今日の放課後に裏庭、来て」
昼休みにいきなり先輩に言われた
断りたかったけど、そんな雰囲気じゃなかった
「は、はい」

「ぜってぇ来いよな!」




イヤだな……






行きたくないよ…
< 15 / 22 >

この作品をシェア

pagetop