本当の私、嘘の私
あれから二週間経った

未だにミルクは帰ってこなかった

重い足取りで学校に行く












「はーい!それでは皆さんにうれしいお知らせがあります!」
元気のいい担任の声

「なんですか?それ」

「早く教えてよ〜」
ざわざわと騒ぎだす教室


「実は、転校生がやってきました!」


「男?女?」

「男子よ〜」

「うっそー!カッコいい?」

「かなりね〜!」

「早く顔見たいよ先生!」


「あーハイハイ、じゃ、入っておいで〜」

先生の声と共にドアの開く音
転校生が入って来た

「キャ!カッコ良くない?」
「私、狙う!」
「名前は?自己紹介!」
女子の黄色い声がうるさい

「川上夕です。趣味は読書、嫌いなものはピーマンです。これからよろしくお願いします。」

爽やかな笑顔が一層女子を盛り上げさせた

「じゃあ〜席は前島の隣ね」


私か…何人かがこっちを睨んできた

厄介なことになりそうだ






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