友達でいたかったの【短編】
「沙羅っちから手紙…受け取ったよね?」
あの手紙の差出人、斉藤ゆりなに呼び出された俺は学校近くの公園にいた。
「あぁ、うん」
たぶん学校の男の3人に1人はゆりなのことが好きなんじゃないかと思う。
…ゆりなの見た目を。
俺も1年くらい前まではちょっと気になってたけど、そのあとはなぜか興味を失っていた。
「ね、ゆりなと付き合って」
沙羅とは違う、不自然なわざとらしい上目使い。
「…いいよ」