友達でいたかったの【短編】


卒業式の後。



部活のみんなで集まって一番の思い出が詰まったサッカーグラウンドが見える体育館で何をすることもなく、ただだべっていた。



時々、後輩やマネージャーが来ては花やら何やらを持ってきて別れの言葉らしきものを告げて行った。



グラウンドの上に広がる寒々とした空が暗くなっていくにつれて、俺たちがここの生徒でいられる最後の時が近付いてきているのがわかった。



学校の事務員がもう鍵をかけるので帰ってくれと告げにくるまで俺たちは残っていた。


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