イライラしやすい菅野さん。
長谷川は、美味い! 美味い! と連呼しながら、

子供のように喜んでステーキを食べている。

口にソースをつけたまま話しだした。

「さっきの二人、大学のときの友達なんです。お前、スーツ姿似合わねえなって笑われちゃいました」

「そう」

「……ステーキ上手いっすね。好きですか?」

「別に」

菅野は冷たく接した。


とにかく早く帰りたい一心で、

ささっとステーキを口に運んだ。
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