僕が彼女といる理由

あの日は百合と陽太が
朝っぱらからやってきたんだ｡


ぴんぽーん…


あまり鳴るのを聞いたことない
部屋のインターホンが鳴った｡


寝ぼけていたし､聞き馴染みのない音に
一瞬TVから聞こえる音の1つかと思っていたら



『ユ･ウ･ト･く〜ん！

あ〜け〜て〜〜！！』



僕はその言葉でさっきの音が
僕の部屋のであることを認識し

飛び起きたと同時に
頭が痛くなった…｡


こんな朝っぱらから､
こんなバカなマネをするのは
１人しか思い当たらなかった｡



『…百合！！』


僕が怒ってドアを開けると
満足そうにニッコリ笑った百合がいた｡

…そしてその隣に陽太もいた｡



『こんな朝っぱらから大声だしたら
近所メーワクだろうが！！』



僕は百合を睨んでから､
それを傍観してる陽太も睨んだ。



『今何時だと思ってんだよ！？』


『…６時？』


ソレがなに？とでも言わんばかりに
悪びれなく首をかしげる動作をした百合に
さらに頭が痛くなった気がした。


『だってぇ､10時とかに来たら

ユウト居ないかもしれないじゃん！？』


『だったらケータイに事前に
連絡とか…あるだろ！？』


『まぁ､まぁ､』


百合は僕が怒ってることを気にもとめず
相変わらず笑顔でそう言った。


『まぁ､まぁ､ごめんな？』


百合に続いて陽太まで
笑顔でとりあえずな謝罪を言った｡