僕が彼女といる理由
百合が一瞬真顔になったのを
僕は見てしまった。

そして少し困ったように笑ったのも
見逃さなかったんだ。




そんな顔を見なければ、
僕は百合にあんなことを言わなかったかもしれないのに。




『まぁね〜。

至れり尽くせりでお姫様気分だわ(笑)』



『ちくしょう…のろけかよ

…お前はお姫様じゃなくて
女王様だろうがぁ!』




百合はニヤリと笑い、

うなだれてる林を小突いていた。



『ラブラブって…

お前はそれでいいのかよ!』



…お前のは不倫だろ?!


どんな結果になったって

幸せになれないだろ…?



思わずイライラして怒鳴ってしまった。
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