僕が彼女といる理由

secret幸森


…ちょっとかけるの
早すぎたかな?


『もしもし?どぉ?
飲み会は終わった?』


『…うん』


『近くのコンビニあるだろ?
そこで待ってるから、おいで?』


電話を切り、

コンビニの前で車に寄りかかりながら
煙草を吸っていた。




あ〜…またやっちまった…。


このジッポも

アイツに返さないとな…。



妻からもらったジッポだと

妻に言われるまで忘れていた。



『元カノからもらったものとかも
平気で使っちゃう…』


”なんでもいい、誰でもいい”



…か。



ジッポを胸ポケットに入れ
彼女が来るだろう方向を見つめる




ん…来た。




あんな可愛い格好で行ったのかよ、、、




そりゃぁ…




はぁ…、、、







ここだよ。


軽く手をあげて合図すると

彼女はすぐに気づいて

小さく笑った。



『幸森さんって、過保護でしょ?』



”幸森さん”

…そろそろ名前で呼んで
ほしいんだけどな。



『可愛い百合ちゃんが
送りオオカミに襲われないようにね』



『あたしなんか襲うやついないよ』



いるよ…










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