僕が彼女といる理由

僕の彼女

あれから1年が経った。


僕にはめでたく
恋人ができたけれど、

彼女とは相変わらず
一緒にいることが多かった。



そのことで最近、僕の彼女と
ケンカがたえなくなってきた。



僕はヤキモチだったり束縛だったりとは
今まであまり縁がなかった。


そんなに経験が多いってわけじゃないけど、
今までの彼女とはお互いの交友関係で
喧嘩になることはなく、わりと理解しあっていた。


”心配”がないと言ったら嘘になるけど
そこは”信用”してるというか…


だから僕は彼女がふつうに
男友達と遊びに行ったりするのは
かまわないと思うけど


僕の彼女は
そうではないらしい。


いわゆる
ヤキモチやきだった。


それがわかってからは

女友達と会うことを極力彼女に
ばれないようにするか控えるか…

といった具合にしていた。





大学のサークルで知り合った彼女。


サークルの飲み会の時に
彼女は1、2を争う人気だった。

背なんか150くらいにちっこくて
笑うとふわっと愛らしい。


当然周りにいた男連中は
彼女にお近づきになるべく近寄るので
彼女の横には常に人が絶えず、

僕も初めは、あんなに飲まされて…
と端から心配こそしてたが、


一時間後…


天真爛漫にほわほわ笑ってる彼女の横には、
屍のような男連中が転がっていた。



彼女は…

先輩方に飲まされまくってたくせに、
逆に一緒に飲んでた先輩方の方が潰れていった

というツワモノだった。



そんな彼女と付き合うことになったのは
意外にも彼女からの告白だった。


僕は周りに騒がれるようなイケメンでもなければ、
取り立てて何かができるわけでも、
できないわけでもなく、至って『普通』なのだ。



そんな僕の何を気に入ってくれたのか
今でも不思議なくらいだった。



でも僕はというと…

付き合い初めて最初の印象とは
だいぶ違う彼女に少々困惑中だった。



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