僕が彼女といる理由

愛する人に


『百合…』


僕は百合に口づけようとしたけれど
百合は顔を背け抵抗した…



僕は百合の唇の下の
ほっそりとした白い首に口づけた。



一瞬ビクリとして強めた手の力が
押さえつけられた手首から伝わった。



そのまま僕は百合の細い首から胸へ

愛撫を続けた。



彼女がビクリと反応をし

声を必死に殺している姿に

さらに煽られるように

激しく本能が揺すぶられていた。




彼女の股を触れ、その奥に迫ろうしたとき、



『…優斗ッ!

お願い…やめて…!』



僕はかまわず手を入れた。



…ッ!



声にならない悲鳴が
彼女の喉を鳴らした。





『…ッ…ユーとぉ…

これ…ッいじょーは、ダメ…』







僕はもう一度百合に口づけようとしたが

百合がそれを阻止するように

頑なに横を向いた。



『…百合…お願いだ…。』





百合は僕に優しすぎるんだよ。






涙をいっぱいためた瞳で

百合は僕をゆっくり見た。





僕はそんな百合に






百合…ごめん、




陽太、ごめん




アキ……ごめん!






ゆっくり口づけた。





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