僕が彼女といる理由
グッと力を入れた手足は
緊張で感覚がないほど冷えきっていた。
優ちゃんの固い表情が
いつもの優しい眼に変わった。
私はこの人を失うんだろうか…
そう思うと…
楽しい思い出ばかりが甦ってきて…
なんでこうなっちゃったんだろう…
『…ぁき…』
優ちゃんの声が緊張して掠れる。
それさえも愛しく感じてるのに…
『ずっと一緒にいたいんだ』
…え?
私は一瞬何を言われたかわからず
ただ呆然としていた。
でも感情より考えより先に
溢れ出したのは涙だった。
抑えるように両手を顔にあてると
やっと思考が追い付き自然と言葉がこぼれ出した。
『嬉しい…』