俺の好きな人
「あ、優里ちゃんだ」
受信したメールを確認しようと思っていた矢先。
はっ、と顔をあげる。
「なーんちゃって♪・・・・・・嘘だったり?」
「おま・・・・・・」
脱力して教室の出入り口のほうへフラフラと向かう。
真剣にふざけんなよ・・・・・・。
本気にした俺もばかだったけど。
「どんだけ優里ちゃん好きなんだよっ」
「知らね・・・・・・」
どうしてか知らないけど彰吾にキモチがバレた。
実紅が言ったハズはないけど、きっと勘が鋭いからだろう。
「高梨が通ったのはまじだけどねー」
「あぁ、実紅?」
「そ、オマエら本気で付き合ってねぇの?」
何度目だろうこの質問。