まだ過去形じゃ愛せない




あれから10分くらい
経ったかな‥??


白川くんはあたしの左隣を
黙って歩いている。


なにか話してくれないかなぁ




なんて思っていたら

白川くんが歩くのをやめた。




「どうしたの‥??」



「んー‥‥‥」


そう言うと右手を差し出してきた。



え、これは‥‥


手を繋ごうという意味なのかっ?!



「ちょ、恥ずいから早く!」


「あ‥うん。」



ギュッと握ったその手は
暖かくて、言葉なんか
なくても

お互いの気持ちは充分に

伝わっている気がした。




< 31 / 34 >

この作品をシェア

pagetop