生徒会長の悩み事*番外編*~姫と騎士の現代的な出会い方~


「そう…ですか


いや、結果は何となく分かってたんで…

気持ち、伝えれてよかったです!」



私に告白した彼は背を向けて屋上から出ていこうとした



「まって!!」



「え…?」



まさか私に呼び止められると思っていなかったらしく
驚いた表情でこちらを向く




「名前、聞いてなかったから」



「…高杉…

2-Bの高杉健一です!!」



一瞬戸惑いの色を見せたが大きな声でハッキリと自分の名前を言ってくれた




「そっか…うん


高杉健一くん


ありがとう」




これは私なりのけじめの付け方


一生懸命思いを伝えてくれた人へ私ができる精一杯のお礼




高杉健一は私の方に向き直り一礼してから屋上の階段を降りていった





自慢じゃないんだけど…私は世間一般からすると整った顔立ちをしている


身長もそれなりにあるしね



だからこういったことはよくあること


中学ぐらいから告白される回数が増えて、今じゃ週に一回は必ず告白される




別に悪い気はしないけど…
だからと言って気持ちの良いものでもない



みんな、私のどこが良いんだろうって思うぐらい
全然知らない人からも告白される



軽く、人間不信に陥りそうだわ…





< 3 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop