生徒会長の悩み事*番外編*~姫と騎士の現代的な出会い方~
昇降口に行き靴を履き替え
携帯を開き今の時間を確認してこの後のことを考える
とくに予定はないし…本屋でも行こうかな
「ねぇ、君
二年の木ノ下早紀って子だよね?」
突然後ろから声が聞こえて振り返ってみると
三年の…いかにも軽そうな男子がこちらを見ていた
うげぇ…
この手のタイプは一番苦手かも…
そんな私の思いをよそに距離を縮めて近付いてくる三年生
「へぇ…
近くで見ると益々美人じゃん」
人を舐めまわすような視線が気持ち悪い
「あの…用がないなら帰ってもいいですか?」
この場から早く逃げたくて声をかける
「つれないなー
暇ならさオレと一緒に遊びに行かない?」
そう言って私の手首を掴む
「ちょっ!?
やめて下さい!!」
「強気なのもいいね~」
………イラッ
…はい?
何が“強気なのもいい”だ
調子に乗るなよこのクズ野郎
貴様ごときに強気になるだぁ?
ハッ…笑止
強気じゃない
嫌悪だよ
今、コレまでにないくらい最低最悪の気分を味わっております
う~ん
どうやってコイツを捲こうかな…