甘い誘惑にはご用心!?~悪代官に恋をする~



 《着信 青木詩音》


 (…お菓子の人!)



 小梅は慌てて電話を取った。



 「もしもし!」


 『あっ小梅?』


 「青木さん…でしたよね?」


 『そう。覚えてくれていたんだ。』


 「いぇ、携帯の画面に名前が出ていたので…それで何か用事ですか?」


 『いゃ、さっきは直ぐに帰って悪いなと思って。』


 「気にしないでください!」



 小梅が詩音と話している横で、紗梛が声をかけた。



 「お姉ちゃん、その電話の相手は繭ちゃん?」



 紗梛の言葉に、小梅は首を横に振った。


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