甘い誘惑にはご用心!?~悪代官に恋をする~



 「じゃ…男?」



 冗談で言ったつもりの言葉に、小梅の動きが止まった。



 「男からなんだ。お母さん、お姉ちゃん、男の人から電話だって!」



 紗梛は大きな声で母親に言った。


 その声は、電話相手の詩音にまで聞こえている。



 「紗梛!」


 『小梅の所は賑やかだな。』


 「すみません。普段は大人しいんですが…ライブに行けるって分かって、はしゃいでいるんです。」


 『ライブ…誰の?』


 「誰だっけ…オンプ?」


 『オンプ?そんな人いた?』


 「…妹に聞いてみます?」



 小梅は紗梛に誰のライブなのか聞いたー…。


< 33 / 96 >

この作品をシェア

pagetop