甘い誘惑にはご用心!?~悪代官に恋をする~
「じゃ…男?」
冗談で言ったつもりの言葉に、小梅の動きが止まった。
「男からなんだ。お母さん、お姉ちゃん、男の人から電話だって!」
紗梛は大きな声で母親に言った。
その声は、電話相手の詩音にまで聞こえている。
「紗梛!」
『小梅の所は賑やかだな。』
「すみません。普段は大人しいんですが…ライブに行けるって分かって、はしゃいでいるんです。」
『ライブ…誰の?』
「誰だっけ…オンプ?」
『オンプ?そんな人いた?』
「…妹に聞いてみます?」
小梅は紗梛に誰のライブなのか聞いたー…。