バミューダトライアングル
あたしが部屋に行くと、もう華耶ちゃん達は部屋にいた。
「・・・・・・だよね~。」
「・・・・・・うん。」
2人は何か話している。
声が小さ過ぎて全然聞こえない。
しばらく、2人の話を聞いていると、誰の話か一瞬にして分かった。
「ひなちゃん、うざい。」
そう、ひな・・・・・・あたしの事だった。
「だって、悠太とべたべたし過ぎでしょ?」
「うん、うん。」
「だって、のの、悠太の事好きなんだよ?」
「分かってるよ。」
・・・・・・・・・・・・そっかぁ。
ののちゃんも悠太の事、好きだったっけ・・・・・・。
「ひどいよぉ。」
ののちゃん・・・・・・。
よし!行こう!
あたしは部屋に入った。
「ひ、ひなちゃん!!」
ののちゃんが驚いた様子で言ってきた。
「も、もしかして、さっきの話、全部聞いてたの?」
「うん・・・・・・。」
自分がこんな風に思われているなんて知らなかった。
「・・・・・・」
つらい。つらくてたまらない。
「何・・・・・・で、笑ってられるの?つらくないの?こんだけ言われて!!」
「つらいよ?そりゃぁ人間だもん。でもさ、こんな事でくよくよしてらんないじゃん。」
言いたい事、全部言えた。でも、まだなんか心に引っかかる事がある。
「悠太から離れて!!」
悠太。どうしたらいいの?教えてよ!!
「いやだ!離れたくない!!」
とっさにあたしは叫んでた。
いやだ。離れたくない。絶対に。誰が何を言おうと。
「意地でも離れさせるから・・・・・・。」

< 5 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop