太陽の輝く世界

離れ

部屋に戻るとそこには

いつもと何ら変わりない、

殺風景の空間だけがあった。

足を踏み入れただけで、

一気に我に戻った気がした。

同時に〝本当〟に戻れた、

安堵さえも感じた。

長年過ごすこの世界は、

わたしの〝部屋〟。

だからといって落ち着いても

いられないのが本音。

ただ、わたしには嫌でも

ここへしか帰る場所が

なかった。
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