あなたの隣で
私は頭が真っ白になった。
父にあんな風に思われていた…
それがなによりショックだった…
ツー…っと一滴目から
水がでた…
でも…こんなやつ等が
行る場所で泣きたくなんかない。
…そして私は家を飛び出したー
カバンには財布と
化粧品携帯しか入っていない
こんな雨なのに傘…
持ってくるの忘れた
とんだ馬鹿だ…
「ハハっ…」
意味もなく笑えた…
ううん笑いにしかならなかった。
「よかった…昨日が終業式で…」
明日が学校であれば
制服や弁当が必要になる …
でももう家に帰りたくない
会いたくないー…
そんな事を考えてると
ニャー。ニャー。
と座っているベンチのしたから
ちっさな子猫が顔をそっと
のぞかせている。
「…あんたも…見捨てられちゃったの?」
それに答えるように
「ニャー…」
とか弱く鳴いた。
「…おなじだね。
…フフッ…」
といってベンチに横たわった。
そしていつの間にか
私は…夢の中に入っていった…