あなたの隣で
雨の日の出会い
「う…うん…」


目覚めたらそこには銀色の天井。


左右にはソファーと
冷蔵庫テレビ…。

とってもシンプルな部屋だ…







え?部屋っ!?


ガバッと起きあがると
ずぶぬれのはずの服が
白のスエットになっていたー…



「…なっなんで!?」



その時後ろから


「おっおきたか…」


…と。
とても優しい男の声が………


はっ………………今聞こえたの
ってなに。幻聴………?
ぱっと振り向くとそこには
銀髪に黒いメッシュの
入った怖いお兄様が…


「へっ!?な、なななな
なんでっ!?えっあ、あなた
だれっ…!?…デスカ?」


男は小さくため息を
漏らすと…

「お前覚えてねぇのか?」



いやいやいやいや
覚えてるもなにも
昨日は公園で猫と話してて
それでうとうとっときて
ベンチで…………えっ?
まさかっ!


「そう。そのまさか。」


男は私の思ってることを
ざっくり当てた。

それに動揺したあたしは
敬語をわすれてしまい


「あ、あああんた誰!?
いったいあたしになに
しようとしたのよ!!」


男はフッ…と口角を
あげると………


「なにもしてねぇよ
そんな貧相な体に欲情だって
しねぇわ」


…なにこいつ…。

そしてあたしは……
キレた。


「なんなのあんた!
貧相?はっ。そんなの
あんたに関係ないでしょ?
あんたのじゃないの
貧相だからなにあたしの
体なめんじゃないわよ!
それからさっきからあたし
あんた誰?
って質問してるでしよーが
しっかり答えなさいよ!!」



と睨みつけてやった。

てか一気に言い放って
息があがたあたしを見て
そいつは…


フッとわらいながら
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