恋愛事情


…とりあえず


細かい部分は省いて


結果だけを伝えると



2人のニヤつきは
ますますパワーアップして


なんか、もう…

笑いが止まらないって

感じだった



「ねぇ…2人共…
いいかげん、ニヤけるの
止めてくれない?」


『なによーっ
うちらだって
心配してあげてたのにさ』


そう言って…
りっちゃんが

あたしのほっぺを
指先でツンツンとつつく。


『マユーっ
私、すごーく嬉しいよ!』


ゆりっぺは…

本当に嬉しそうに
あたしに抱き付いてきた。


「わっ…ゆりっぺ…?」


ゆりっぺは、しばらく
あたしに抱き付いた後

ゆっくり頭を上げて
急に真面目な顔になった。


『和野くんに苛められたら
ちゃんと言うんだよっ?』


「…はぁ?」


ゆりっぺは

驚いてるあたしを見て


クスクスと笑い始める。


「なっ…なによー?」


『そうだよねー!
和野って…
絶対Sっぽいもん!』



「なっ…なに言ってんの?
何なのよ、もーっ!!」



2人にからかわれて

恥ずかしかったけど…



和野くんがSっぽいって…

なんとなく

当たってる気がする。


今日の和野くんは

いつもより

意地悪に思えたから…



でも


最後に

彼が言ってくれた


[真優花を守りたい]


[全部受け止めたい]


って言葉が…

とても嬉しくて


あたしの冷えた心に

今まで感じたことのない


やわらかな温もりを


与えてくれた気がする…



あたしは

その言葉を

何度も

思い出しながら



新しいスタートとなった


今日の日の出来事を

日記に書いた…


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