当たらない天気予報
「うん、なんか…なんとなく」
普段口数が少ないだけあって、晋の言葉はちょっと拙い。
私だって女の子なんだからさ、痩せたらもっと褒められたいのに。
「…晋は、私が好きなんだよね?」
「…うん」
「私より、可愛い子なんて沢山いるのに?」
そこまで言って、はっとした。
私、しつこい…。
晋が私を好きだと言ってくれているのに、卑屈なまでに晋を問い詰めている。
付き合いましょうっていう話になった時、晋は私のことを好きになった理由をきちんと答えてくれたのに、2度も3度も聞く理由が分からない。
…自信が無いんだ。自分が思っている以上に、私は自分に自信が無いんだ…。
「真澄先輩は可愛いよ」
さっきのもごもごしていた口調とは打って変わり、きっぱりと晋が言ってのける。
私は咄嗟に「嘘!」と声を上げた。
「私、デブだし…。勉強ばっかりしてたから、お洒落もダイエットも、普通の女子高生が気遣うようなことに、今まで目を向けたことなかった。晋はかっこいいから、こんな私と付き合ってたら、恥ずかしくないの?」