当たらない天気予報
突発性騒動恋愛録
平和に温和に高校生活をエンジョイしていたあたしに、爆弾は突然降ってきた。
「あのっ、2年の皐月(さつき)ちゃんやね?」
玄関で靴を履きかえてると、見知らぬ男の子があたしの名前を呼んだ。
ふと内履に目をやれば、3年の学年色。
学内で有名な人間というのは学年の壁を越えて名が知れ渡るものだけど、あたしは彼のことなんて知らないし見聞きしたこともない。
「そうですけど…」
片足ローファー、片足内履という至極間抜けな状態のまま先輩の質問に答えた、途端。
「突然で大変申し訳ないですが、メールアドレスを教えて頂けないでしょーか!」
気味悪いくらいの丁寧な口調で、先輩があたしに頭を下げた。
びっくりしたのは言うまでもなく、あたしがフリーズしてると(この表情もなかなかいい具合に間抜けだったと思う)、先輩は言いにくそうに言った。
「あんな、俺、皐月ちゃんのファンやねん…」
ちょっと待ってちょっと待って、あたし過去先輩と何の接触も無いんでにすけど!いきなり何!
そんな意味合いのことを上手くオブラートに包んで穏やかに言うと、先輩は、「先月な、玄関で見掛けてから皐月ちゃんが気になってん」と言った。
それはつまり、その、一目惚れとかもしくはそれに準ずるものですか?
「あのっ、2年の皐月(さつき)ちゃんやね?」
玄関で靴を履きかえてると、見知らぬ男の子があたしの名前を呼んだ。
ふと内履に目をやれば、3年の学年色。
学内で有名な人間というのは学年の壁を越えて名が知れ渡るものだけど、あたしは彼のことなんて知らないし見聞きしたこともない。
「そうですけど…」
片足ローファー、片足内履という至極間抜けな状態のまま先輩の質問に答えた、途端。
「突然で大変申し訳ないですが、メールアドレスを教えて頂けないでしょーか!」
気味悪いくらいの丁寧な口調で、先輩があたしに頭を下げた。
びっくりしたのは言うまでもなく、あたしがフリーズしてると(この表情もなかなかいい具合に間抜けだったと思う)、先輩は言いにくそうに言った。
「あんな、俺、皐月ちゃんのファンやねん…」
ちょっと待ってちょっと待って、あたし過去先輩と何の接触も無いんでにすけど!いきなり何!
そんな意味合いのことを上手くオブラートに包んで穏やかに言うと、先輩は、「先月な、玄関で見掛けてから皐月ちゃんが気になってん」と言った。
それはつまり、その、一目惚れとかもしくはそれに準ずるものですか?