all~優しい思い出
思い出・・・
「プッ、プー」


私の横を 知らない車が止まる


「優奈さん?」


誰だ?知らない・・・


無視、無視!


「優奈さんだよね」


そーだけど、何なのよ。
でも、とにかくシカト!


「俺、覚えてない?」


『・・・?』
恐る恐る、よく顔を見る


「俺!」


『!! 純也?』


そこにいたのは3つ年下の純也だった


4年前のことを思い出す笑顔がそこにあった


懐かしかった・・・



淳也は私が高校3年生の頃
うちの付属の中学3年生だった



よくチャリンコに乗って
通学してたから
顔は知っていたけど
話したこともない中学生だった



毎朝、歩いて通う私の横を
勢いよく通っていく
中学生だったんだよねぇ・・・



それが、あるとき
変わった・・・


「おはようございます」


『おっ、おはよう』

コレが私と純也が初めて交わした言葉



いつもはシャーって追い抜いてく
だけの子なのに・・・
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