君のいない教室
「何で、素直になれないの…?2人とも、まだ好きなんじゃないの!?」


その時、俺の中の何かがプツッと音を立てて切れた。


「ねぇ!!」

「あぁ、好きだよ!!」


突然大声を張り上げた俺に、びっくりしていた。

でも、それだけじゃないと思う。

俺は、大きな声で”まだみら先輩が好きだ”と言ったんだから。


「海君…」

「すみません、そんな事言われても困りますよねー。」


ははははは!と大きな声で笑った。

全てを忘れていくかのように…


「…ごめん。」

「先輩が謝る事じゃないッスよ。」


僕は、久保田の方を向いた。


「久保田、ちょっと、先輩と2人になりたいから…。」

「うん、わかったっ」


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