君のいない教室
そして僕は、春休みの間に、先輩と撮った思い出の写真を眺めた。


最後だからと言って、先輩と携帯で写メを撮り合ったのだ。

僕は、それを1枚1枚、大切に見ていった。


笑顔のみら先輩。

ちょっと照れてるみら先輩。


全部見終わった時には、

涙が溜まっていた。



自分が、情けなくなった。



――そうしている内に、家に着いた。


「お帰り~…って、あれ?どうしたの?」


家には、姉がいた。

姉に泣いている事がバレたらしく、姉は不審な目で見て来た。


「どうしたのよ~!海らしくないじゃない。」

「何でもねーよ。」


僕は部屋に閉じこもった。


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