君のいない教室
「ほら、早くみらちゃん起こしてきなよ。」

「え?何で起こすの?かわいそうじゃん。」

「早く家に帰してあげないと、お母さんとかうるさいんじゃない?まだ高校生だし。」

「あ、そっか。じゃあ、起こしてくるよ。」


僕は2階へ上がった。

部屋に入ると、みら先輩がベッドの上で座っていた。


「あ、目覚めましたか?」

「うん。ごめん。」

「大丈夫ですよ。…それより、親に連絡しましたか?」

「…してない。」

「じゃあ、早く帰りましょう。親が心配してると思うので。」


みら先輩は、答えなかった。


「…先輩?」

「さっちゃんって…」

「はい…?」

「彼氏いるんだよね。」

「そうですけど…それがどうかしたんですか?」

「…ごめん。今のナシ。気にしないで!」


みら先輩は、立ち上がって、下に降りて行った。


「さっちゃん、昨日はごめんね。あと、ありがとう。」

「いえいえ。また遊びに来てね!」

「…うん。」


僕はなんとなく気づいていた。

みら先輩…何か勘違いしてる…。



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