君のいない教室
家に着くと、幸が楽しそうに携帯をいじっていた。


「またメール?」

「うん!でも、今度は違う友達だよぉ。」

「…誰?」

「みらちゃんだよ!」


ドクン…


何で、幸にはみら先輩から、メールが来てるんだろう…。

僕には、みら先輩から家に着いたというメールが来るはずなのに…。

何で…?


「海?どうしたの??」

「…何時何分からメールしてんの?」

「えっと…10分前位。」


10分前は、ちょうど僕と別れた時の事だ。

あの後、すぐ幸にメールをしたんだ。

何で僕にはしてくれないんだろう…。

僕より、幸の方が大事なのだろうか…?


わかんない。


「海…?何か誤解してる?」


僕は、幸を無視して、2階に上がった。



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