君のいない教室
深夜。


僕は、深夜遅くまで内野とメールをしていた。

もちろん、みら先輩についての相談…。

内野は真剣になって、聞いてくれていた。


「そろそろ寝る…っと。」


僕は、内野にオヤスミのメールを送ってから、携帯のフタを閉じた。


「…腹減った。」


とっさにそう思い、リビングへ向かった。

リビングでは、幸が楽しそうにメールをしていた。


「お前…メールやってるだけなら、自分の部屋でやれよ。」

「海!お姉ちゃんに向かって、”お前”はないでしょ!?」


母が鋭く言った。

ったく、年上だろうがなんだろうが、幸は幸だっつーの。


「そうよ~海は義務教育受けてるガキのクセに!」

「バカ幸に言われたくねーよ、アホ。」

「バカ、アホって連続する事ないでしょー?…ところで、みらちゃんとは上手くいってるの?」


僕は、幸に向かって”バカ!!”という顔をした。

だって、親がいるのに。



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