君のいない教室
「…くら…大蔵!」


内野の声にはっとする。

気が付くと、パーカスの皆がこちらを向いていた。


「…えっ?」

「さっきから、何ボーッとしてんだ??」

「ちょっと、考え事…。」

「まぁ~たみら先輩の事考えてたんでしょ~!」


山田は、鋭く突きつけて来た。

コイツ…どんだけ周囲に敏感なんだよ…。


「ラブラブでいいですね~でも、ボーッとするのはやめてね!」

「へ~い…。」


僕は、めんどくさそうに返事をした。

だって、実際めんどくさいし。



去年の今頃は、先輩がいない日々なんて、想像もしてなかった。

ずっと、一緒にいれるって思ってたから…。



< 4 / 103 >

この作品をシェア

pagetop