君のいない教室
ガチャッ


ノック音も何もしていないはずなのに、突然幸が入ってきた。


「…何?」

「海…みらちゃんから…メール来たでしょ!?また付き合うのよねぇ!?」

「何言ってんの…?付き合うわけないじゃん。」

「え!?」


目を大きく見開いて、僕をじっと見つめる。

そんなに、驚く事なのだろうか?

僕が、みら先輩と付き合ってるのが、普通の事なのだろうか?


「私が…みらちゃんに、メールを送るように促したのよ!?あんた達が、仲直りするように…って!!」


そういう事か。

じゃあ、あのメールは、みら先輩の本当の気持ちじゃないんだな。

…そう思ったら、やっぱりメールを返信して良かったって思った。


「じゃあ、なおさら断って良かったよ。あのメール、みら先輩の本性じゃないって事だろ?」

「え…?」

「もう好きな人いるし。」



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